この前,本屋さんに行ったので,参考書とかのついでに買いました.ちょっと不貞寝したいけど寝る気分じゃなかったので読み始めて,気がついたら読み終わっていました.賞味数時間だったんですが,ここまで引き込まれると,それなりに設定を知ってたとか抜きに本そのものの面白さを再認識させられます.
それはともかく,続きが読みたくなりました.著者の実力は疑いの余地が無いので,ターミネータ2くらいの出来を期待してしまいます.ただ,ホラーは鮮度が大事なのでもう一冊くらいが腹八分目だと思うので,それ以降はあんまりいらないかもしれないです.
さて,内容ですが,前回「現象」をとても強く印象づけられたところから,見事に「現象」に打ち勝つまでの過程が丁寧でした.千曳さんも大活躍でしたし.ただ,いくつか「うーん」と思うようなところもあって,沼田妻の凶行がちょっと御都合主義かなと思いました.「現象」自体は,人が死にやすくなるように偏るだけなので,その兆候が全くなかったはずの沼田妻が凶行に及ぶには呪いの部類が必要です.もう少しそれっぽい理屈をでっち上げてもらった方が自然かなと思います.それから,千曳さんのメモが現象から見過ごされている理由とか,主人公の祖父の戯言とか,ヒロインの邪気眼とかも,わたし気になります.次回作の伏線として使えるので,まあいいですけど.
そういえば,漫画版も面白いし,あかざーさんが生き残ると聞いたので,ついでに買いました.それは小説よりも先に読んだんですが,評判通りでとてもよかったです.絵柄も最先端っぽくてとても気に入りました.水野さんもとてもいきいきしていたのも,とてもよかったです.はやく続きが読みたくなります.