11月26日収録生放送用声劇台本②
「はじめてのおつかい~初めてのストーカー~」
台本作成:一葉(@mobu_ritu)
いづな(以下い)「ふんふんふーん♪」
刃「おおっ、いづなではないか!!こんなところで会えるとは!これから儂の家に遊びにこんかの?お菓子もた~んと用意してあるぞ♡」
い「あっじぃじ!こんにちは!!行きたいけど、ママにおつかい頼まれたからいかない!さっと行ってさっと戻るのがかっこいい漢(おとこ)なんだぞ!!」
刃「お、おつかいとな!?大丈夫かのう、まだそんな歳で…
最近の子は何をするのも早いものじゃなあ。…共に行きたいが、いづなも頑張っておるのだしな。過保護がすぎるのもよくないのかもしれん…。よし、いっておいで。車にはくれぐれも気をつけるのじゃぞ」
い「うん、いってくるぞ!!ばいばいじぃじ!!!」
刃(ああ~いづなにはああ言ったもののやはり心配じゃ…。最近は色々と物騒じゃと聞くし…。そうじゃ、いづなは天使のように可愛いのじゃからどこの誰ぞに拐(たぶら)かされたり、酷いことをされてしまったりするかもしれん……!!)
「こうしてはおれん、いづなを守らなければ!!!」
刃「いづなは儂が守るぞ!!」
刃「しかしいづなにはああ言ってしまったから、影から見守るだけにしておこう…。もしよからぬ輩(やから)がおったら即刻(そっこく)刀の錆にしてくれるわ…」
菫「…!あれは…、先生、こんにちは」
刃「ああ、鎌鍔のか、奇遇じゃな」
菫「はい。…先生、本日はご予定はおありでしょうか?少々お聞きしたいことが…」
刃「すまん、今日は忙しゅうてな。お前さんさえよければ、また明日にでもお邪魔しよう」
菫「そうでしたか、いえ、こちらこそ急にすみませんでした。…それでは」
刃「ああ、またの」
菫(そういえば刃先生、今日は大人のお姿だった。それにあんなに真剣なお顔をなさって…、よほど大事なご用事がおありなのだろう。…刃先生のご用事…気になる。……少しついて行ってみようか)
刃「さてさていづなはどこまで行ったかの…」
リンゴ(以下リ)「あー、刃!!!こんなところで会うなんて奇遇ですね!」
刃「…なんじゃお前さんか、どうした」
リ「こんにちは!どうして今日は大人の姿なんです?」
刃「ちょいと用がな」
リ「んー?あっ、あれは…いづな?…刃もしかして…ストーカーですか…?
やめた方がいいですよそういうの…、嫌われますよ」
刃「ちがわい!!
儂はおつかいに行くかわいいかわいいいづなを陰ながら護衛しておるんじゃ!!
すとーかーなどと一緒にするでない!」
リ「え…それってストーカーですよねやっぱり。…もう、通報されても知りませんよ?今は大人の姿ですし、余計に怪しいです」
刃「大きなお世話じゃ!そんなヘマはせんわい」
白「おっ、刃のじーさんとリンゴ、こんなところで何してんだ?」
刃「おお、白。儂はいづなの護衛の最中で、こやつに絡まれておるのじゃ」
リ「もう、なんですかその言い方!心配して言ってるのに!!くれぐれも気をつけてくださいね!!」
刃「わかっておるわ!お前さん、配達の途中じゃろう?はよ行かんか!!」
リ「も~!刃ってば頑固なんですから!!それじゃあ、また今度!」
刃「じゃあのー」
白「なんだよ刃のじーさん、そっけねえな」
刃「あのテンションで何十年も共におればいやでもそっけなくなるわい」
白「ああ……、っと、オレも用事があるんだった。そんじゃあまたな」
刃「おお、またの」
太陽(以下太)「…おもしろいもんみーっけ」
刃「まーったくばばあは口うるさくてかなわんのう……おっ、醤油屋についたの」
い「おしょーゆ1本ください!」
お店の人「はいよー」
刃「ああ~ちゃんと買えておる…えらいのういづな…さすがは儂の孫…」
フォースペード(以下フォ)「じいさん何してんだ?」
刃「!?…誰かと思えばフォーではないか!!!ああ~最近顔を見とらんから心配しとったんじゃぞ?ちゃんと飯は食べておるのか?ひもじい思いはしておらんか?」
フォ「大丈夫だって、こないだ会ったばかりだろ?相変わらず大袈裟だなじいさんは」
刃「大袈裟なものか!可愛い孫たちの事は心配してもしきれんわい…ああ!」
フォ「うぉっ、どうしたんだよ?」
刃「いづなが…いづなが料金ぴったりに小銭を出しておる……!あのこ4歳じゃぞ!?天才じゃないかの!?!?」
フォ「あー…、そうだな、すげえな。……あっ、そうだ、俺配達の途中なんだったわ。それじゃあまたな、じいさん」
刃「おお、残念じゃのう…気をつけて行くんじゃぞー!!!」
刃「はあ~~それにしてもいづなはちゃんとおつかいができておったしすごいのう、かわいいし…フォーも随分たくましい美男子になっとるし…もしや2人はすかうととやらをされて、あいどるというやつになってしまうかもしれん…」
???「ちょっと」
刃「いつかてれびにもでたりしてしまうのかのう…じぃじは嬉しいけどちょっぴり寂しいぞいづな…ふぉー…」
???「あの」
刃「なんじゃ喧しい、儂は今いづなを見守っておるのじゃ邪魔をするt」
警「警察ですけど」
刃「…は?」
警「白髪の男があの子をつけてるって通報があってね、ちょっと署まで同行願えるかな」
刃「ええい触るな儂は今忙しいのだ!!!無駄話をしとる間にいづなに何かあったらどうする。それに儂はあの子の祖父のようなものじゃ、警察なんぞに世話になるいわれはない」
警「祖父…?いやいや、そんな言い訳無理あるから。第一そうだとしてもこんなにずーっと付回すとかおかしいでしょ?最近増えてるんだよね、ファンタジックで多少の年齢と見た目の差があるからってそう言って逃げようとする人」
刃「すると何か…貴様は、儂がいづなを傷つける、とでも言いたいのかの?」
警「いや、そこまでは言ってないでしょ?とりあえず署まで来てもらえるかなって」
刃「あまり。……調子に乗ってくれるなよ人間風情が。町内会に身をおいてはいるものの、儂はそこまで人間に寛大ではないのだ。…かつて、三条の坊にも気まぐれで手を貸してやっただけの事、貴様なぞ…すぐにでも」
い「じぃじ!!!」
い「こんなとこでどうしたんだ?もしかして迷子?送ってってあげるからいっしょにかえろ!」
刃「…いづな。…そうじゃな、共に帰ろう。ああほら、畜生(ちくしょう)びすけっとをやろうな」
い「わーい!」
刃「今日の所は見逃してやろう、いづなに感謝するんじゃな」
警「ひ、ひぃ…!」
い「あれだれだったんだ?じぃじのともだち?」
刃「違うぞ~