だだもれ106
SFを書くということは、未来を目撃したものがそれを報告するということ。つまり報告者の限界というものがある。江戸時代の人が現代を見て、ちゃんと江戸時代の同時代人に「未来」を伝えられるか? 一回の、そのときの報告では伝えきれないことは出てくる。報告のアップデートはありうる(商業作家だと、一作品を何度も書きなおしている暇があるなら新作を書いたほうが経済利益になるだろうが、アマチュアのSF作家なら?)。
また「似た世界」を見るということもあるだろう。近似並行世界。例えば、僕の見た未来の世界、技術、人物を、他の誰かが「見た」と主張しても、僕は別に驚かない……。人によっては、「パクリ」とか「二次創作」とか言うかもしれないけど。