オメガバースならパラレルがいいなってちょっと前に読んだパラレルものの影響を受けて思ってたけど、アルファ雅さん、オメガ鳴ちゃんのパラレルオメガバースネタはふわっとしてktkr!!!ってなったあと脳内で繰り広げられたあれこれに真顔になってる。
遊郭パロ要素ぶっこんで、オメガは郭で一括管理の籠の鳥。そこは別に私的なものではなく公的な機関。
5歳で性検査して、15歳で最終確定の再検査。そこでオメガだと判定された人はそれ以降その郭で生活することになる。運命のアルファを見つけて番になったら出ていけるよ。
郭がある理由は、発情期になったオメガが無闇矢鱈とアルファを引き寄せないため。フェロモンに狂わされたアルファがオメガを無理やりどうこうしたり、逆にオメガがアルファを襲わないようにっていう建前で建設されてる。あとは数少ないアルファとオメガのマッチングの機会を増やすためとか。
郭を使えるのはアルファと、ベータも一応使える。発情期のオメガが相手ならお金も特にかからない。番はいらないけど子供がほしいっていう理由だったり、単にやりたいっていう理由だったり、とにかくやってくるアルファの都合で誘発剤飲まされたり、子供作らされたり人権がない感じで粗雑な扱いを受けている。
オメガには独り一室与えられていて、アルファは好きなオメガを選べる。オメガにも一応拒否権はあるけど、殆ど無いようなもの。アルファに選ばれたら従わなきゃいけない。アルファはオメガを顔で選んだり、身体で選んだり、子供がほしいから丈夫な子選んだりする。
オメガ鳴ちゃんは虐げられる側にいるわけだけれども、オメガのフェロモンに狂うアルファって獣だよね人間じゃないよって思ってる。
家族皆ベータなのに3歳の時にオメガって云われて、まだ良くわかっていなかった鳴ちゃん以外のみんなが哀しんだ。でももしかしたらまだ小さいから誤判定かもしれないし、って思ってた。実際、鳴ちゃんは野球すごいし、こんな子がオメガなわけないじゃないって周りは思い込もうとしてた。
でも15歳の判定でもオメガで、家族とはお別れしなきゃならなくなっちゃう。もう二度と会えないわけじゃないし、別に拘束されてるわけでもないから会おうと思えば会えるんだけど、家族が哀しんでるのは見たくないから、バイバイ俺のことは忘れてねって郭行く。
なんでオメガなんだろう、なんでオメガってだけでこんな目に合わなきゃいけないんだろう。ずっと不満な鳴ちゃん。他のオメガとアルファの情事を見て思うことは、アルファの方がよっぽど低俗な獣みたいなのにってこと。アルファってすごいんでしょ、能力、カリスマ性、一般人とは違う、この国のトップに立つために生まれてきたような存在。それがあんな必死な顔して腰振っちゃって馬鹿みたいって心底軽蔑してる。オメガの反応についてはあえて見ないふり。
アルファによっては生まれてきた子がベータだったりオメガだったりしたら引き取らないってのもいる。ホント最低。
どうせオメガ性は変えられないし、だったらこっちが好きなように振る舞ってやろうじゃんってなった鳴ちゃんは小悪魔どころか極悪な性悪になる。アルファを好き勝手誑かして惑わせて貢がせて夢中にさせて破滅するまで追い込んで楽しんでみたり。
おまえいつか刺されるんじゃね?ってオメガな御幸がドン引きする中、自殺する気はないけど別にそれで死んでも後悔はないもんって鼻歌歌っちゃう。そもそもアルファなんてオメガのフェロモンの前では下僕以下みたいなもんだし、この俺にそんなことするわけないじゃんって思ってる。
そんな鳴ちゃんの前にある日現れた雅さんに、鳴ちゃん最初は興味なんてなかった。けど、鳴ちゃんの部屋にあった野球の道具見つけて、キャッチボールすることになって、雅さん最初取れなくて、アルファのくせにだっせプップーってなった鳴ちゃんのところ通いつめて球も取れるようになって、ってなって、鳴ちゃんがどんなに誘っても雅さんは鳴ちゃんに手を出さなくて。
段々とこの人が俺の番だ運命のアルファだって鳴ちゃんの方がメロメロになって雅さんにアタックして番になる。
そんで雅さんと幸せな番生活。でも郭からは出られない。雅さんと外で住みたい!住む!っていうけど、鳴ちゃんがいきなり転がり込んでこれるほど、裕福でもないしそもそも部屋もないって云われる。雅さんとだったらダンボール一箱と座布団だけでもいいのにって膨れるけど、ちゃんと通ってくるからって云って、本当に来てくれるからまぁいっかってなってる。
番になったときに身体の関係ももって、発情期のときは鳴ちゃんの望むまま思う存分抱いてくれるんだけど、鳴ちゃんが子供は要らなかったから避妊したいって云って、雅さんもそれでいいって云ったから避妊してた。
でも次の発情期のとき、雅さんの子供だったら生んでもいいかなって思ってる鳴ちゃん。雅さんと自分と子供。何人ほしいかな、野球チーム子どもたちと自分たちで作れるくらい? でも1チームだと結局試合できないから2チーム分? さすがに無理か、名前とかどうしようかなとかそんなのふわふわ考えてて、今度雅さんに云ってみよとか思ってたんだけど、鳴ちゃんの幸せな日々はある日突然終わりを迎えたのであった。
なんと雅さんは鳴ちゃんが破滅させたアルファの息子であったとさ。そのせいで家族は大黒柱を失い家を失い財産を失い、母親と弟2人を雅さんがなんとか支えて4人で支えあって懸命に生きてきた。自分が苦労するのはまだいいけど、家族が苦労させられてることを考えると、鳴ちゃんのしたことは絶対に許せない。
復讐のために鳴ちゃんに近づいて、鳴ちゃんを自分に夢中にさせて番になって、もうこれ以上ないくらい自分にべったりになったなって思った所でアルファだけの特権である番解消を切り出して。なんで? どうして?? そりゃ多少の我侭を云ったり困らせてみたりもしたけど、あんなの可愛いものでしょ? 番のオメガの可愛いわがままでしょ、雅さんだって受け入れてくれたのに、なんで急に番の解消なんて云い出すの?? って混乱してる鳴ちゃんにネタばらし。
鳴ちゃんに対して憎しみは抱いても愛情なんて欠片も抱いたことはなかった。鳴ちゃんが子供はいらないって云ってたのはこちらにとっても都合がよかった。鳴ちゃんみたいな性悪の血が入った子供なんてきっと性悪に違いない、こちらから願い下げだ。おまえみたいなのに引っかかった親父が悪いとは思ってるけど、けど鳴ちゃんのことは許せない。誰かを愛すること、誰かに愛されたいって思うこと、弄ばれること、裏切られること。それらがどんなに辛いことがわかった? そう云って番解消して雅さんいなくなっちゃう。
あんなに幸せだったのに、全部嘘だったんだってショックで傷つき呆然とする鳴ちゃん。もうこの人の子供なら生みたいなって思った番はいないのにやってくる発情期を持て余したまま部屋に引きこもって嘆き悲しむってとこまで考えて、鳴ちゃんにヒドイことするのやめてよぉ!!!って私が泣きだしたから考えるのはやめよう。もしくはハッピーエンドを目指そう。
足りない頭でハッピーエンドを目指すとなると、ショックで部屋に引きこもってる鳴ちゃんのところに雅さん帰ってきてくれる。反省したか? って。でも鳴ちゃんは裏切られたって思ってるから雅さんなんて嫌い、アルファなんて嫌い。オメガもベータも全部嫌い。死んじゃえ、みんな死んじゃえ。もう番でもないんだし顔も見たくないって雅さんを拒絶する。
ぐすぐすべそべそしてる鳴ちゃんに溜息を吐いて雅さん帰っちゃう。あっ…ってなって鳴ちゃん手を伸ばしかけるけど、雅さん振り向きもせず帰っちゃってまた泣き臥せっちゃう。
次の日以降は雅さん来ても部屋に絶対入れないでって云って、鳴ちゃん完全拒否の姿勢。郭のオメガは鳴ちゃんが雅さんに番解消されたってこと知ってる。まぁあの性悪じゃあね、自業自得だよねって思いつつも、雅さんと一緒にいたときの鳴ちゃんがどれだけ楽しそうだったかも知ってるし、アルファの身勝手さも知ってるから、雅さんに対してみんな排他的。それでも会えない鳴ちゃんのところに通ってくる雅さん。帰る雅さんの後ろ姿を部屋の窓からこっそり見つめてる鳴ちゃん。
何度も何度もやってくる雅さんに、なんか話すことがあるならドア越しでなら聞いてあげてもいい、って云う鳴ちゃん。もうあの日云われた言葉は全部嘘だったんじゃないかって思うほど、以前と変わらない雅さんの態度と言葉に、鳴ちゃんチェーン掛けたままちょっとドア開く。ドアの向こうにいる雅さん睨む。警戒心丸出し。雅さんが動こうものなら大きな音立ててドア閉める。そんな鳴ちゃんの態度も気にしない雅さん。
そんな風にしてる間にも発情期はやってきて、抑制剤で抑えてドア開けて会話する。チェーンははずさない。でも薬が合わなくて鳴ちゃんちょっとグロッキー。調子が悪い。それに気付いた雅さんが、誰か呼んできてやろうかってドアから離れようとするのを、鳴ちゃんが手を伸ばして引き止める。雅さんがいい。雅さんにそばに居てほしい。チェーン外して部屋に招き入れる。
よしよし、ってされて看病されて。幸せだった日々思い出して泣き出す鳴ちゃん。俺がしてきたことの報いならちゃんと受けるよ、もう二度としない。雅さんとの日々は全部嘘でもいいよ、楽しかったこと全部罰でいいよ、それでもいいから。雅さんがいい。受け入れてくれる雅さん。
翌日、元気になった鳴ちゃん。起きたら雅さんが部屋のものダンボールに詰めてて何やってんの?!ってなる。雅さん平気な顔して、此処出てくぞって云う。なんで、番にならないと出ていけないんだよ。知ってる。おまえは俺の番だから出てくんだって雅さんは云う。もう番じゃないのになんで…って考えてから、まさかここからあえて出して不特定多数のアルファに俺のこと襲わせるんじゃ…って鳴ちゃん震えおののくけど、んなことしないって雅さん云う。一度解消したらもう二度と番はできないけど、元番だからかなんとかそれっぽい感じにはなってる。でもやっぱり以前番だったときのように他のアルファにまったくフェロモンの効果がいかないわけじゃなさそうだから、発情期になったら俺の側離れるなよっていう。何度か番になるように繰り返せば、前みたくなれるんじゃないかって。
本当にまだ番になれたのか。以前のことがあって雅さんのことを疑う鳴ちゃん。雅さん曰く、鳴ちゃんに云ったことはほとんど本当だけど、なんだか自分でもよく分からなくなってきた面もある。とりあえず番にしてそばに居てほしいっていう気持ちは本当って云う。側においてまたヒドイことするつもりなんじゃ…と半信半疑鳴ちゃん。でも一緒にいたいから一緒にいる。
それからも優しくされるたびに疑うし、不安になる面倒くさい感じの鳴ちゃんだけど、鳴ちゃんをそうしたのは雅さんだっていう自覚があるので、ちゃんと不安を解消できるように雅さん努める。
郭に居た最後の夜のやりとりで子供ができてて鳴ちゃんの不安定さが加速するけど、雅さんの器は大きいのであった。辛抱強く鳴ちゃんが幸せになるように頑張るよ。鳴ちゃんもまたいつ番解消されるか不安だけど、番を解消された日のことを夢に見て眠れなくなることもあるけど、それでもいいって自分で選んだんだから、雅さんのこと信じようって思う。ワガママ云ったり雅さん困らせてみたりすることもあるけど、不安になってどうしようもないこともあるけど、でも、雅さんと一緒に入れて幸せです。
ってとこでハッピーエンドぉぉぉおおお。